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井上 倫太郎*; 金谷 利治*; 山田 武*; 柴田 薫; 深尾 浩次*
Physical Review E, 97(1), p.012501_1 - 012501_6, 2018/01
被引用回数:9 パーセンタイル:62.15(Physics, Fluids & Plasmas)本研究では、非弾性中性子散乱(INS),誘電緩和分光法(DRS),熱膨張分光法(TES)を用いたポリスチレン薄膜の過程を調べた。DRSおよびTES測定は、フィルムの厚さとともにガラス転移温度()の低下を示した。一方、INS測定ではTgの上昇が認められた。この矛盾を解明するために、我々は、DRSとTESによって測定された過程のピーク周波数()の温度依存性を調べた。実験では、測定周波数領域で膜厚が減少するにつれてピーク周波数()が増加することが明らかになった。この測定結果は、膜厚に伴う観察されたTgの減少と一致する。INSとDRSまたTESとの間の過程の説明の相違は、不透明な壁効果のために、膜厚および移動度の低下による見掛けの活性化エネルギーの低下に起因すると考えられる。
片山 芳則; 稲村 泰弘*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 238(1-4), p.154 - 159, 2005/08
被引用回数:8 パーセンタイル:52.8(Instruments & Instrumentation)多くの物質が結晶状態で異なった構造を持ち、圧力の変化によって一次の構造相転移を起こすことはよく知られている。一方、液体やガラスの状態では、圧力誘起構造変化は単調であると考えられてきた。最近の放射光光源の発達によって、高温高圧条件下における液体やガラスの構造研究を行うことが可能になった。これらの研究は、液体やガラス状態での変化が必ずしも単調でないことを明らかにした。われわれは、液体リンと石英ガラスの最近の結果について報告する。
横田 光史
Physical Review B, 70(17), p.174422_1 - 174422_14, 2004/11
被引用回数:2 パーセンタイル:13.75(Materials Science, Multidisciplinary)外場中のポッツグラス模型は、分子からなる結晶における方向性グラスにストレスがかかった場合などのモデルと考えられる。このモデルにおける相転移を相互作用のランダムネスに対する平均をとる数学的操作であるレプリカ法を用いた平均場理論で調べた。横方向のグラス転移温度は外場が小さく実効的強磁性相互作用が小さいときには、外場の大きさに比例することを示した。これは、ベクトルスピングラスでのGabay-Toulouse線として知られている振舞いとは定性的に異なっている。レプリカ対称解の安定性を横方向のグラスオーダーパラメーターがゼロの高温相で調べると、上述の相転移線が一つの安定線であるとともに、もう一つの安定線があることがわかる。この2つの安定線のうち後者がポッツ成分の数が4以上ではより高温で不安定となるので、普通のグラス相のほかに新しい相として磁場方向のグラス秩序のみを持つ中間グラス相が現れることがわかった。また、横方向にグラス秩序を持つ低温相への相転移はポッツ成分の数が5以上ではオーダーパラメーターに飛びがあるような独特なものになることが示された。
片山 芳則; 稲村 泰弘
Journal of Physics; Condensed Matter, 15(1), p.S343 - S350, 2003/01
被引用回数:16 パーセンタイル:61.19(Physics, Condensed Matter)放射光と大容量プレスの組み合わせによって、数GPaまでの圧力,1500Kまでの温度範囲で、液体やガラスの構造変化をその場観察することが可能になった。X線回折,XAFS,X線吸収による密度測定、ラジオグラフィー法による粘性測定など、いくつもの方法がこの目的のために現在、適用可能である。われわれは元素の液体を系統的に研究し、液体セレンにおいては、特徴的な構造変化が狭い圧力温度領域で起こることを見いだした。さらに、われわれは、液体リンで急激な構造変化を発見した。リンについての実験結果は、この変化が一次の液体-液体転移であることを支持する。本講演では、現在行っている石英ガラスで急激な構造変化を検出する試みや、高圧下の水のX線回折研究についても報告する。
横田 光史
Physics Letters A, 212, p.109 - 114, 1996/00
被引用回数:2 パーセンタイル:30.54(Physics, Multidisciplinary)強磁性長距離秩序形成に対するスピングラス凍結によるランダム磁場効果を考察した。スピングラス模型におけるスピングラス相から強磁性相への転移と、対応するランダム磁場中のスピン模型における強磁性転移との類似性について議論した。
田畑 米穂*; 大島 明博*; 高鹿 和信*; 瀬口 忠男
Radiation Physics and Chemistry, 48(5), p.563 - 568, 1996/00
ポリテトラフルオロエチレンとポリスチレンの放射線照射効果に及ぼす温度依存性について調べた。ポリテトラフルオロエチレンは、融点直上で架橋するが、融点以下の温度では主鎖切断を起こす。しかし、77Kの極低温では、その切断は抑制される。一方、ポリスチレンは、室温照射では効果的に架橋するが、ガラス転移点異常の温度での照射では、切断が支配的になる。また、アタクテックとシンジオタクテックの構造の違いによりその照射効果は異なるとともに、結晶や非晶の違いにおいても照射効果の違いを観察した。
横田 光史
Physical Review B, 51(2), p.962 - 971, 1995/01
被引用回数:5 パーセンタイル:36.65(Materials Science, Multidisciplinary)ポッツグラス模型(無限レンジ)に対して、秩序相及び1次相転移を調べた。平均場理論の自由エネルギーの収束条件を求めた。ポッツ状態の数が5の時に、平均場方程式系の解を数値的に求めた。ポッツインデックスに対する置換対称性が部分的に回復する解が存在することが見出された。これらの解のレプリカ法による解釈を与えた。1次転移は、パラ相とグラス相の自由エネルギーの大きさの入れ替わりで起きるのではない。レプリカ法で示されている様に、グラス相に対する自由エネルギーは、パラ相の自由エネルギーより常に大きい。イジング模型の場合と異なり、温度の上昇によるグラス解の合流はめったに起きない。
神林 奨
JAERI-M 92-181, 126 Pages, 1992/12
逆べきポテンシャルによって粒子間相互作用が表されるソフト球モデルに対して、液体理論の積分方程式と等温分子動力学シミュレーションを適用し、平衡状態にある過冷却液体の構造・熱物性・動的性質を求め、得られた結果がポテンシァルパラメータのとり方に対してどのような依存性を示すか考察した。積分方程式を用いた解析では、熱力学的自己無撞着近似の1つであるRY近似と新たに提案したMHNCS近似を用いて、過冷却液体の構造と熱物性を求めた。RY近似の結果にKacポテンシァルと呼ばれる引力の効果を取り込むことにより得られた温度・エントロピー曲線から、極度の過冷却領域では、液体が安定に存在しないことがわかった。また、MHNCS近似の結果は、コンピュータシミュレーションの結果ときわめて良く一致し、過冷却液体の構造的特徴が基本ダイアグラムによって導かれることを示した。2成分溶液の相分離に対する安定性や、1成分液体の動的性質をソフト球モデルによって計算した結果、柔らかい芯のポテンシァルが液体アルカリ金属の性質に対応し、堅い芯のポテンシャルが液化不活性気体の性質に対応することが明らかになった。
横田 光史
Journal of Physics; Condensed Matter, 4, p.2615 - 2622, 1992/00
被引用回数:11 パーセンタイル:56.94(Physics, Condensed Matter)S=1の結晶場中におけね一般化されたSKイジングスピングラス模型について、スピングラス相と1次相転移を調べた。この模型に対して、平均場方程式を導き、それを数値的に解いた。一次転移線近くでは、Pi=Siのダブルピーク構造が重要であることを示した。この相転移は、定性的にみて、基底状態での相転移に似ている。
横田 光史
Physica A, 185, p.336 - 339, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Multidisciplinary)無限レンジ模型についてスピングラス相の性質をレプリカ法を使わずに調べた。平均場方程式を数値的に解くことによって、オーダーパラメーターが得られる。最初に、ある種の量子効果を調べるために、横磁場中のSK模型をペア近似で調べた。横磁場の存在によってもスピングラス相の性質は変わらないことが示された。次に、1次相転移の性質を調べるために、結晶場中の一般化されたSK模型を調べた。1次相転移はスピングラスにおいても整合的に記述できた。Pi=Siの分布が1次相転移線上でダブルピーク構造を持つことが明らかになった。
神林 奨; 樋渡 保秋*
Physical Review A, 42(4), p.2176 - 2183, 1990/08
被引用回数:5 パーセンタイル:36.51(Optics)2成分短距離斥力ポテンシャル(ソフトコアモデル)系の2体分布関数および熱力学的性質を、MHNCS積分方程式を用いて計算した。MHNCS方程式は、1成分ソフトコア系について提案してもので、その解は安定な液体から過冷却液体にいたるまで分子動力学シミュレーションの結果と良く一致する。2成分系に対する計算結果でも、同様に、分子動力学シミュレーションと非常に良い一致が得られた。また、2体分布関数を用いて、混合系の混ざり方の指標となる濃度-濃度構造因子を計算した。この結果、混合系を構成する粒子の直径比および構成比率が、構造因子に強く影響し、系の安定性を決めるパラメータとなることが明らかになった。
神林 奨; 樋渡 保秋*
Physical Review A, 41(4), p.1990 - 1996, 1990/02
被引用回数:18 パーセンタイル:68.23(Optics)液体理論における積分方程式を用いて、短距離斥力ポテンシャル(ソフトコアモデル)系の過冷却状態における2体分布関数を計算した。本計算では、MHNC方程式を過冷却状態に適用するため、ブリッジ関数に4点グラフ相関を導入した。この積分方程式を用い、2つのポテンシャル系について、それぞれ2体分布関数を求めた。計算結果を、同じポテンシャルを用いた計算機実験と比較すると、2体分布関数の第2ピークの分裂を再現している。第2ピークの分裂は、計算機実験では顕著に現れているが、従来の解析的手法(RY,MHNC)では得られなかったものである。また、ブリッジ関数の計算に、VP-100を用い、高速な計算を実現した。
神林 奨; 樋渡 保秋*
Journal of Non-Crystalline Solids, 117-118, p.92 - 95, 1990/00
被引用回数:5 パーセンタイル:43.41(Materials Science, Ceramics)液体理論における積分方程式を用いて、短距離圧力ポテンシャル(ソフトコアモデル)系の過冷却状態における二体分布関数を計算した。本計算で用いた積分方程式は一成分プラズマに適用されたもので、中距離の相関を適切に取り込んでいる。この相関を計算するには6重の多重積分を行う必要がある。本件は、この計算をVP-100上で行い、高速な計算を可能とする。計算結果は、同じポテンシャルを用いた計算機実験の結果ときわめて良い一致を見る。特にガラス転移点近傍で、二体分布関数の第二ピークの分裂が観測される。これは、計算機実験では顕著に現れる特徴であるが、将来の解析的手法では得られなかったものである。
神林 奨; 樋渡 保秋*
Proc. of the Yamada Conf. XXIV on Strongly Coupled Plasma Physics, p.683 - 686, 1990/00
液体理論における積分方程式に、新しいブリッジ関数を導入する。このブリッジ関数は、一成分プラズマに適用されたもので、中距離の相関を適切に取り込んでいる。ここでは、2成分ソフトコアモデルにこの積分方程式を適用した。ブリッジ関数の計算には空間2重積分を実効しなければならないが、本計算ではこの部分をスーパーコンピュータ上で行い、高速化を実現した。また、未知の3つの解を積分方程式から数値的に求める手法をフォートランによってプログラミングした。得られた結果は、同じモデルを使った計算実験のものときわめて良く一致する。